最近、「友達から誘われた副業」「SNSで見かけた自由な働き方」に不安を感じていませんか?特にネットワークビジネスの世界では、「誰でも稼げる」「自由なライフスタイルが手に入る」といった甘い言葉が多く飛び交っています。しかし、そんな話の裏には巧妙な罠が潜んでいることも少なくありません。この記事では、ネットワークビジネスに騙されやすい人の特徴や、よくある手口、そして自分や大切な人を守るための対策まで、わかりやすく徹底的に解説します。中学生でも理解できるやさしい言葉でまとめているので、ぜひ最後までお読みください。
人はなぜネットワークビジネスに騙されるのか?
「成功したい」という欲望を巧みに利用される
人がネットワークビジネスに引っかかってしまう大きな理由のひとつが、「今の生活を変えたい」「成功したい」「お金を稼ぎたい」という願望です。この気持ち自体は悪いことではありません。しかし、悪質なネットワークビジネスはこの“欲望”を巧妙に利用してきます。
たとえば、「誰でも成功できる」「短期間で月収100万円も夢じゃない」といったセリフで心をくすぐってきます。実際には、稼げる人はごく一部なのに、成功事例だけを強調してあたかも自分にもできそうな雰囲気を演出します。人は「夢が叶うかもしれない」と思うと、冷静な判断を失いやすくなるのです。
このように、心のスキマに入り込み、現実逃避を促すことで、判断力を鈍らせるのが常套手段です。特に、仕事や人間関係に悩みを抱えている人は要注意。自分に自信がなく、変化を求めている人ほど、ネットワークビジネスの甘い言葉に惹かれやすくなります。
そのため、「なぜ今の生活を変えたいのか?」という自問をし、しっかり現実を見つめることが、騙されないための第一歩となります。
孤独や不安を狙われる心理的トリック
ネットワークビジネスが巧妙なのは、人の“心の弱さ”に入り込んでくる点です。特に、孤独を感じていたり、将来に不安を抱えている人は標的にされやすい傾向があります。
「あなたならできる」「一緒に成功しよう」「仲間になろう」といった言葉をかけられることで、「この人たちは自分を認めてくれている」と感じ、心が開いてしまうのです。これは心理学でいう“承認欲求”を満たすためのテクニックでもあります。
また、「将来の年金が不安で…」「子どもの学費が心配で…」といった話をうまく引き出して、「だからこそ今始めるべき」と畳みかけられるケースもあります。相手の不安を逆手に取って、自分たちのビジネスに引き込むのです。
このように、ネットワークビジネスは金銭的な話だけでなく、精神的な隙間も利用してきます。もし自分が「最近、孤独を感じているな…」と気づいたら、まずは信頼できる友人や家族としっかり話すことが大切です。
知識不足が判断力を奪うメカニズム
ネットワークビジネスに騙される人の多くは、「お金の仕組み」や「投資リスク」についての知識が不足しています。専門用語や図を見せられても、内容が理解できず、「すごい!なんか稼げそう!」という印象だけで判断してしまうのです。
特に「不労所得」「権利収入」「レバレッジ」などの言葉は、うまく使われると非常に魅力的に感じられますが、実際にはその内容が具体的にどうなっているのか、理解できていないまま始めてしまう人が多いのが実情です。
また、ネットワークビジネスの仕組みそのものが「紹介を繰り返すことで収入が得られる」という“ピラミッド構造”になっていることに気づかず、合法だと信じ込まされるケースも少なくありません。
このような被害を防ぐためには、基本的な金融リテラシー(お金の知識)を身につけることが非常に重要です。正しい知識があれば、「これは怪しいな」と早い段階で気づけるようになります。
「あの人もやってる」権威に弱い日本人心理
日本人は特に「みんながやっている」「あの有名人も使ってる」といった“同調圧力”や“権威”に弱い傾向があります。ネットワークビジネスでは、この心理をうまく利用してきます。
たとえば、「この前のセミナーに元プロ野球選手が来てたよ!」とか、「某有名アーティストもこの商品使ってるんだって!」という話をされると、つい「本当なのかな?」「信頼できそう」と思ってしまうのです。
しかし、実際にはそうした著名人が正式に関わっていることはほとんどなく、名前を“勝手に”出しているだけだったり、偶然1回関わっただけで誇張しているケースもあります。
また、「友達もやってる」「親戚が始めた」といった近しい人からの情報も、冷静に判断できなくなる原因になります。信頼している人が言うと、「じゃあ大丈夫かも」と感じてしまうからです。
でも大切なのは、「その人がやっているから安全」という思考を捨て、自分で情報を確かめる姿勢です。権威や身内の言葉で判断するのではなく、客観的に調べて考える力が必要です。
被害者が語らない“沈黙のスパイラル”
ネットワークビジネスで被害に遭った人の多くは、自分が騙されたことをなかなか口に出しません。これは「恥ずかしい」「自分がバカだったと思われたくない」という気持ちがあるからです。
しかし、この“沈黙”こそが被害の拡大を招いている原因でもあります。誰も声を上げないことで、次の被害者が同じように騙されてしまうのです。
さらにネットワークビジネスは、「失敗したのはあなたの努力不足」と責任を個人に押しつけてきます。「結果が出ないのはあなたが頑張っていないから」と言われ、自分を責めてしまう人も多いのです。
このように、被害に遭っても声を上げにくい空気が作られており、それが悪質なネットワークビジネスを支える“見えない土台”になっています。
だからこそ、もしあなたの身近に「怪しい勧誘を受けた」という人がいたら、批判するのではなく、そっと話を聞いてあげてください。声を上げる人が増えれば、被害を減らすことができます。
ネットワークビジネスのよくある勧誘手口とは?
最初は儲け話を出さない「隠れ勧誘」
ネットワークビジネスの勧誘は、最初から「ビジネスの話があるんだけど」とは言ってきません。多くの場合、「久しぶりに会おうよ」とか「相談に乗ってほしいことがある」といったように、普通の誘いの形をとって近づいてきます。これが「隠れ勧誘」と呼ばれる手口です。
例えば、昔の同級生やSNSで久しぶりに連絡があった人から「今度お茶しない?」と誘われたとします。最初は世間話をしているだけですが、だんだんと話が「最近、いい仕事を始めたんだよね」「自由な時間が増えてさ」といった内容にすり替わっていきます。そして最終的に「一度セミナーに来てみない?」と誘われます。
このような手法は、相手に警戒心を抱かせないために使われます。「友達だから安心だろう」「ただのお茶会だと思ってたのに」と感じてしまい、断りにくくなるのが特徴です。
こういった場合には、相手の言動に少しでも「何か変だな」と感じたら、無理に付き合う必要はありません。自分の時間と信頼を守るためにも、曖昧な誘いには慎重になることが大切です。
セミナーやお茶会で洗脳される仕組み
ネットワークビジネスの勧誘では「セミナー」「説明会」「交流会」などと称したイベントに誘われることが多いです。こういった場では、洗脳ともいえる巧妙な手口で参加者の心を揺さぶってきます。
まず、会場の雰囲気がとても華やかで、成功者たちがキラキラした姿で登壇し、自分の成功体験を語ります。「昔は貧乏で借金もあったけど、このビジネスに出会って人生が変わった」といったストーリーは、聞いている人の心に強く響きます。
さらに、会場では拍手や笑顔、仲間意識が満ちており、「この場所にいれば自分も変われるかも」と錯覚させます。人は集団の中で「周りと違う判断」をするのが怖くなる生き物なので、その場の空気に流されてしまうのです。
また、「このビジネスに否定的な人は、挑戦しない人」「あなたは成功者側に行きたい?それとも批判者で終わる?」といった心理的プレッシャーも加えられます。これにより、冷静な判断ができなくなるのです。
セミナーに参加する際は、必ず第三者に事前に相談すること。そして、会場で少しでも違和感を覚えたら、その直感を信じて離れる勇気を持ちましょう。
「今しかない」「限定」という焦らせワード
ネットワークビジネスでよく使われるテクニックの一つが、「限定」「今だけ」「特別枠」といった“焦らせワード”です。これは心理学の「希少性の原理」を利用した手口で、人は「今逃したら二度と手に入らないかも」と思うと、冷静な判断ができなくなるのです。
たとえば、「今週中に登録すれば特別価格になる」「このチャンスは今だけ」「人数に限りがあるから早い者勝ち」などと言われると、人はつい急いで決断してしまいます。冷静に考えれば、本当に価値があるものなら“焦らせる必要”はありません。
また、焦らせることで「家族に相談する」「ネットで調べる」といった行動を取る時間を奪われ、判断材料を持たないまま契約させるのが目的です。
こうした状況に出くわしたときは、「一度持ち帰って考える」「誰かに相談してからにする」と伝えるようにしましょう。どんなに魅力的な話でも、本当に信頼できる話なら待ってくれるはずです。焦らず、落ち着いて行動することが一番の対策です。
SNSを使った巧妙な仲間づくり
最近のネットワークビジネスでは、SNSを利用した勧誘がとても増えています。特にInstagramやLINE、Twitterなどで「夢を叶えたい」「自由なライフスタイルに憧れてる」といった投稿をしている人をターゲットにし、DM(ダイレクトメッセージ)を送って接近してきます。
メッセージの内容は、「あなたの考え方に共感しました」「私も同じようなことで悩んでました」といった、親しみやすいものばかりです。そして、やり取りを重ねるうちに「今は理想の働き方ができています」「もし興味あれば話だけでもどう?」とビジネスの話に繋げてきます。
さらに、SNSで繋がった人たちの中で仲間意識を強める仕掛けもあります。グループLINEに招待され、毎日のように「今日も成約できた!」「仲間が増えて嬉しい!」といった投稿が流れてきます。これを見ていると、「自分もやってみたい」「置いていかれるかも」と感じてしまうのです。
SNSは便利な一方で、相手の素性がわかりにくく、話を盛られていることも多いため要注意です。DMでビジネスや副業の話が出たら、まずは疑ってかかる慎重さが必要です。
成功者のライフスタイルを見せつけて誘導
ネットワークビジネスでは、「夢を売る」という手法がよく使われます。成功したとされる人が、ブランドのバッグや高級車、タワーマンションでの生活などをSNSにアップし、「これも全部、このビジネスを始めてから」と語ります。
このような投稿を見ると、「自分もこうなりたい」「この人が言うなら信じてもいいかも」と思ってしまう人も多いでしょう。しかし、実際にはこれらの写真の多くが“演出”であることも少なくありません。車はレンタカー、バッグはレンタル、マンションはAirbnbということもあります。
見せかけの成功で他人の憧れを利用し、「自分も成功できる」と思わせて勧誘するのが目的です。また、「夢を叶えたい人だけ、声をかけてください」「本気の人とだけ繋がりたい」といったメッセージで選民意識をくすぐり、断れない空気を作り出します。
本当に信頼できる人は、自慢する必要もなければ、無理に人を巻き込むこともありません。見せかけのライフスタイルに騙されず、本質を見抜く力を持つことが大切です。
騙されやすい人の共通点と特徴
情報収集を人任せにしてしまう
ネットワークビジネスで騙されやすい人に共通して見られるのが、自分で情報を調べずに人の言葉をそのまま信じてしまう傾向です。「あの人が言ってるから大丈夫」「有名な人が紹介していたから安心」と思い込み、肝心な中身を確認しないまま契約してしまうケースが多くあります。
ネットワークビジネスのように複雑で判断が難しいビジネスモデルにこそ、慎重な情報収集が必要です。たとえば、「会社名」「商品名」「代表者名」などをインターネットで検索するだけでも、実際の口コミや評判、過去のトラブル事例が出てくることがあります。しかし、これすらせずに「信じたい人」からの話だけを頼りにしてしまうと、簡単に騙されてしまいます。
情報を鵜呑みにせず、複数のソースから裏を取るクセをつけることが大切です。「調べるのが面倒くさい」という気持ちが、騙されるリスクを高めてしまうのです。
自信がなく依存傾向が強い
「私にはできないから…」「自分一人じゃ何もできない」といったように、自分に自信がない人はネットワークビジネスの格好のターゲットになりやすいです。こうした人は他人の意見に頼りがちで、強く勧められると断れずに流されてしまう傾向があります。
ネットワークビジネスでは、最初に「あなたなら絶対うまくいくよ」「センスあると思う!」と、過剰に褒めて自己肯定感をくすぐってきます。この“承認”が心地よくなってしまうと、判断力が鈍ってしまい、「この人についていけば大丈夫かも」と依存心を抱くようになります。
さらに、依存傾向のある人は「やめたい」と思っても、「みんなに迷惑をかけたくない」「見捨てられるのが怖い」と考えてしまい、抜け出せなくなるのです。
自分の人生は自分で決めるという意識を持つことが、騙されないための第一歩です。誰かの承認に頼りすぎないこと、自分の軸で物事を判断することを日頃から意識しましょう。
「楽して稼ぎたい」と本気で思っている
「働かずにお金を稼ぎたい」「スマホだけで月収50万円」といったキャッチコピーに心を奪われる人も、ネットワークビジネスで狙われやすいタイプです。こういった人は、「努力せずに成功できる方法」を探しているため、甘い言葉に弱くなってしまいます。
ネットワークビジネスでは、「最初に少し頑張れば、あとは自動的に収入が入るよ」「寝ている間にもお金が増えていく」といった幻想を描かせてきます。実際には、勧誘や販売のノルマがあったり、人間関係のストレスが大きかったりして、簡単には稼げません。
「楽して儲かる話」は存在しません。誰もが知っていて誰もがやっていない時点で、そのビジネスには落とし穴があると考えるのが正解です。現実は地道な努力と継続の先にしか成果はありません。そこに目を向けず、近道を探してばかりいると、かえって遠回りになるのです。
承認欲求が強く、他人に流されやすい
「誰かに認められたい」「すごいって言われたい」と思う承認欲求が強い人は、ネットワークビジネスでの被害に遭いやすいタイプです。勧誘する側はその心理を見抜いており、「あなたは他の人とは違う」「今のままじゃもったいない」と言って自尊心を刺激してきます。
さらに、「チームで活動するから、一緒に頑張ろう」と言われると、周囲との一体感に流されてしまい、「ここで頑張れば認められる」と感じてしまいます。特に、普段から周りの評価を気にしがちな人ほど、外からの期待に応えようとして断れなくなっていきます。
承認欲求そのものは誰にでもありますが、それをビジネスの材料にされるのはとても危険です。他人にどう思われるかよりも、自分がどうしたいのかを大切にしましょう。他人軸ではなく、自分軸で考えることが、騙されないための強さになります。
お金の知識がなく「儲け話」に弱い
ネットワークビジネスに騙される人の多くは、お金の知識=「金融リテラシー」が不足しています。たとえば、「利回り〇%で毎月配当がある」と聞いても、それがどれだけ危険かを判断できない人が多いのです。
また、「商品を紹介するだけで収入が得られる」「紹介すればするほどどんどん儲かる」と言われたときに、「なぜそんなに儲かるのか」「その利益は誰が出しているのか」といった視点を持てないと、都合のいい話だけを信じてしまいます。
お金についての知識があれば、「そんなに甘い話はない」「リスクが高いビジネスだ」と早い段階で見抜くことができます。逆に、何も知らないと、どんなにおかしな話でも「すごい!」と思ってしまうのです。
たとえば、以下のような視点を持っているかが重要です:
質問する視点 | なぜ重要か |
---|---|
どこから利益が出ている? | 仕組みが不明なら、詐欺の可能性もある |
返金保証はあるのか? | 初期費用を失っても戻らないことが多い |
公的機関に登録されているか? | 信用性の確認に役立つ |
金融やビジネスの基本を少しでも学んでおくことが、最大の防御になります。
ネットワークビジネスを見抜くためのチェックポイント
初期費用やノルマがある時点で要注意
ネットワークビジネスでは、「最初に〇万円の登録料が必要です」「毎月この商品を〇個購入してください」といった条件が提示されることがあります。これがまさに“罠”の第一歩です。
冷静に考えれば、ビジネスというのは「お金を稼ぐ仕組み」であり、「自分が最初にお金を払うもの」ではありません。ところが、「投資だと思って」「みんな最初は出してるよ」と言われると、多くの人が納得してしまいます。
さらに、月々のノルマ(商品購入など)がある場合、それを売りさばけないと自腹で商品を買い続ける羽目になります。結果的に「儲けるため」に始めたのに、赤字を垂れ流すだけになってしまうのです。
「初期費用がかかる副業」「ノルマがあるビジネス」というのは、そもそも健全なビジネスモデルではありません。この時点で「怪しい」と感じる直感は、ほぼ間違っていないのです。
利益構造が「勧誘ありき」になっていないか
ネットワークビジネスにはさまざまな種類がありますが、よくあるのが「商品を売る」よりも「人を勧誘する」ことに重点が置かれているケースです。つまり、商品は“名ばかり”で、実質は新規勧誘によって収益を得る構造になっているのです。
たとえば、「この商品を買った人を紹介するとあなたに報酬が入り、その人がさらに別の人を紹介すると、あなたにも還元される」といった多段階の報酬システムです。これは典型的な“ねずみ講”に近い仕組みです。
このような構造では、勧誘できる人がいなくなった時点で収入が止まり、在庫や負債だけが残ることになります。つまり「人を連れてくることが利益の条件」というビジネスは、根本的に持続可能ではありません。
本当に価値ある商品であれば、紹介しなくても自然に売れていくはずです。もし「商品はあってないようなもの」と感じるなら、そのビジネスモデル自体を疑いましょう。
「やる気」より「数字」で判断するクセをつける
ネットワークビジネスの勧誘では、「あなたのやる気次第」「本気になれば絶対できる!」といった精神論が多用されます。しかし、ビジネスにおいては「数字やデータ」がなによりも重要です。
たとえば、「このビジネスで稼いでいる人はどれくらいの割合か?」「毎月の平均収入は?」「何人勧誘すれば黒字になるのか?」など、数字で示せないビジネスは非常に危険です。
やる気や情熱ではなく、具体的なシミュレーションや損益分岐点を冷静に考える視点が必要です。もし相手がそういった質問に答えられない場合、それは「情報を隠している」か「実態が不明確」ということです。
「夢がある」と言われても、数字で裏付けされていなければ、それはただの幻想です。ビジネスは感情ではなく、事実とロジックで見抜きましょう。
ネガティブな口コミをあえて調べる勇気
ネットワークビジネスを紹介されたとき、最初にやるべきことは「そのビジネス名+詐欺」「会社名+被害」などのネガティブワードで検索することです。
ほとんどの人はポジティブな面だけを見ようとしますが、悪質なビジネスは被害者の声がすでにネット上にたくさん掲載されています。口コミサイトや掲示板、YouTubeの体験談などを読むことで、表に出てこない実態が見えてくることがあります。
注意点としては、検索上位に出てくる「絶賛しているブログ」は、実はそのビジネスの関係者が書いている可能性もあるということです。本当に中立な立場の声かどうかも、見極める必要があります。
情報収集の際は、以下のようなワードで検索するのがおすすめです:
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「〇〇(会社名) 詐欺」
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「〇〇 評判」
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「〇〇 口コミ 嘘」
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「〇〇 勧誘 トラブル」
悪い情報から目をそらさず、自分を守る行動を取りましょう。
家族や第三者に相談してみる冷静さ
ネットワークビジネスの勧誘を受けたとき、一人で判断するのはとても危険です。なぜなら、相手は心理テクニックを使って“冷静さ”を奪ってくるからです。そんなときこそ、信頼できる家族や友人に話すことで、第三者の冷静な目線が加わります。
「家族に話すと反対されそうだから」と思う人もいますが、それこそが危険のサインです。反対されそう=怪しい、という自覚がどこかにある証拠です。
また、相談する相手は「経験豊富で客観的な視点を持つ人」を選ぶのがベストです。感情的に否定するだけの人ではなく、「なぜ危険なのか」「どこを確認すべきか」と一緒に考えてくれる人がいれば、冷静に判断しやすくなります。
さらに、消費者センターや自治体の相談窓口に連絡するのもひとつの方法です。公的機関には、実際の事例や解決策の情報が蓄積されており、法的な視点からもアドバイスが受けられます。
自分の判断に自信が持てないときは、迷わず第三者の意見を聞くことが重要です。
被害に遭わないための具体的な対策法
最低限の金融・投資リテラシーを身につける
ネットワークビジネスに騙されないための最大の防御は、正しい知識を持つことです。特に「金融リテラシー」や「投資の基本」を知っておくと、怪しいビジネスの仕組みがすぐに見抜けるようになります。
たとえば、利回りの計算方法、リスクとリターンの関係、元本保証の意味など、基本的なことでも理解しておくだけで判断力がまったく違ってきます。「不労所得がある」と言われたときに、「それはどうやって生まれるの?」と冷静に考えられるようになります。
また、ネットワークビジネスが多用する「レバレッジ」「複利」「キャッシュフロー」などの用語も、意味が分かれば不自然さに気づけるはずです。
おすすめは、以下のような公的機関の教材やサイトを活用することです:
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金融庁の「知るぽると」
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日本証券業協会の「投資の基本」
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NHKの「お金の学校」シリーズ
子どもでもわかるように解説されているので、初心者でも安心して学べます。知識があるだけで「これは危険だ」と見抜く目が育ちます。
あやしい誘いには「すぐに断る」習慣をつける
ネットワークビジネスの勧誘は、最初の一歩を踏ませることに全力を注いでいます。「とりあえず話だけでも聞いてみて」「何もしなくてもいいから、来てみるだけでOKだよ」と、参加するハードルを極限まで下げてきます。
しかし、一度会ってしまうと、その場の空気や人間関係に流されて断りにくくなってしまうものです。だからこそ、「あやしい」と感じた段階で、話を聞く前にきっぱりと断るのが一番安全です。
「今は忙しいので」「興味がないので失礼します」とシンプルに伝え、深入りしないようにすることが大切です。変に理由を説明したり、優しく対応すると「押せば行けるかも」と思われて、さらに粘られる原因になります。
断ることに罪悪感を持つ必要はまったくありません。自分の時間と信頼を守るためにも、あやしい誘いには“秒で断る”習慣をつけましょう。
自分の価値観と目的を見つめ直す
ネットワークビジネスに騙される人の多くは、「人生を変えたい」「何かを得たい」という“漠然とした不安”や“強い願望”を抱えています。そこにつけ込まれると、冷静さを失ってしまいます。
だからこそ、自分の価値観や人生の目的をしっかり持っておくことが重要です。「自分は何を大切にしているのか」「どういう働き方・生き方をしたいのか」を明確にしておくことで、他人に流されにくくなります。
もし、誰かに「このビジネスが夢を叶えるチャンスだよ!」と言われたとき、「その夢って本当に自分の夢?」「これは自分の価値観に合っているのか?」と問い直せるようになると、騙されにくくなります。
また、日頃から紙に書き出したり、友人と話したりして、価値観や目標を言語化する習慣を持つのもおすすめです。ブレない自分軸を育てることが、最大の予防策になります。
親しい人ほど一度疑うクセを持つ
ネットワークビジネスの勧誘で最もやっかいなのが、「信頼している友人や家族」からの誘いです。親しい人からの話だと、「この人が言うなら大丈夫だろう」と思い、疑わずに始めてしまう人が多いのです。
しかし、相手もまた誰かに勧められて「良いものだ」と思い込んでいるだけで、ビジネスの実態を正しく理解していないケースがほとんどです。つまり、悪意がなくても「結果的に騙している」状況が生まれてしまうのです。
だからこそ、親しい人の言葉でも一度は疑ってみるクセが必要です。「この話、本当に安全?」「自分のためを思って言ってくれているのか、それとも巻き込みたいだけなのか?」と、自分でしっかり考えることが大切です。
そして、どうしても不安を感じたときは、冷静に「ありがとう。でも少し考えさせてね」と距離を置くことも必要です。人間関係よりも、自分の人生を守ることを優先しましょう。
被害に遭ったときはすぐに相談・通報する
万が一、ネットワークビジネスに関わってしまったり、怪しいと思ったときは、早めに専門機関へ相談することがとても大切です。時間が経てば経つほど、解決が難しくなる場合もあります。
以下は相談先として信頼できる機関です:
機関名 | 相談内容と対応内容 |
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消費者ホットライン(188) | 契約トラブルや被害相談に対応。地元の消費生活センターに繋がります。 |
国民生活センター | 商品・サービスに関するトラブルの情報提供・相談対応あり。 |
警察署・サイバー犯罪相談窓口 | 詐欺被害や金銭トラブルがある場合に通報。 |
また、被害に遭ったことをSNSなどで共有することで、他の人が同じ被害に遭わないよう注意喚起することにもつながります。
「自分がバカだった」と責める必要はありません。騙す側が悪いのであって、騙されたことを恥じる必要はないのです。早めに声をあげて、被害を最小限に抑えましょう。
まとめ
ネットワークビジネスに騙される人には、明確な共通点があります。成功したいという想いや不安、孤独といった心のスキマを突かれ、甘い言葉や仲間意識で囲い込まれる手口が多いです。そして、その仕組みを理解していないまま「自分もできるかも」と信じ込んでしまう人が、結果的に損をしてしまいます。
この記事で紹介した「騙されやすい人の特徴」や「勧誘の手口」「見抜くためのポイント」「被害に遭わないための対策」は、あなた自身だけでなく、家族や友人を守るためにも役立ちます。
ネットワークビジネスのすべてが違法とは限りませんが、「儲け話ほど疑え」「人の言葉ではなく、自分で確かめる」が鉄則です。何より大切なのは、自分の人生を他人の言葉に任せず、しっかりと判断して行動することです。